速記教室

速記を学ぼうとする方々へ

いつも思うことですが、実際に速記の現場に行ってみて 「大変な仕事であると同時に、重要な仕事なんだなあ」と感じながら原稿を書いてます。
毎年の試験会場では、大きな教室をいっぱいにして真剣なまなざしで、試験問題・反訳用紙を抱えて入室する私たち委員を見つめる目「ああ、私たちにもあのような自信と不安の交錯した受験の時期があったなぁ」などと思いながら試験問題を取り上げます。
未知のものを習うときのもの珍しさ、少しでも先に進んだときの小さな喜び、その積み重ねでステップアップするときの自 信、これらは学ぶ者だけに与えられる特権かもしれません。

社)日本速記協会監事 愛知速記士会会員
栄中日文化センター講師 田辺 則男

あなたも 「速記」 はじめませんか!


個人的に、会社で、プロとして活躍しましょう


速記は、プロとしての速記士のほか、文字をより速く楽に書ける個人技能として、また会社では秘書的な仕事や素早くメモを取れる能力としても活用できます。

速記士への道(体験談)

速記教室のご案内

速記士検定受験講座

■講座  毎週土曜日 13時~15時
■会場  中日文化センター
■受講料 23,100円(税込)12回分
■教材費 1ヶ月 1,200円程度
    (全9巻 1冊 1,200円)
■入会月 1月 4月 7月 10月
■講師
(社)日本速記協会監事 田邉則男
(株)中部速記センター 代表取締役 山田早苗

速記の基本を学び、速記を通じて聞く・読む・書くなどの日本語の表記について、6ヵ月間でわかりやすく指導し、検定試験にそなえます。また、テープに録音された言葉(会議や講演会など)を原稿化するテープ・リライトのコースも受講できます。(受講日時・会場・受講料は同じです)国語表記の勉強や話を正確に聞き取る能力の向上、難しい内容の原稿化技術などを中心に授業を行います。3ヶ月ごとに募集する講座です。

本教室の特色

  • 基本から研究科まで、実務に役立つ実地指導
  • 講師陣の充実と先輩により、検定試験の高合格率
  • 議会中の必要な発言部分の即日原稿化もできます。
  • 検定合格後の速記実務の紹介


履修期間

  • 初級コース 3ヶ月
  • 中級コース 4ヶ月
  • 上級コース(検定5~3級受験) 6ヶ月
  • 専門コース(検定2~1級受験) 6~10ヶ月


お申し込み・お問合せ 速記教室係 TEL 052-264-0395

速記学習のためのQ&A

Q.検定試験にはどういう段階がありますか?
A.文部科学省後援の検定試験を 公益社団法人 日本速記協会 が実施しています。
  1・2級:プロしとて認定
  3級:セミプロしとて認定
  4・5級:秘書的な仕事やメモに活用
  6級:かな文字より速く、楽に書ける能力

Q.どこで受験できますか?
A.東京・名古屋・大阪・福岡のほか、検定会場を設けています。
  4~6級については、指導者のいる場所が分試験場になりますので、そちらでの受験も可能です。

Q.6級はどの程度練習すればうけられますか?
A.速記の基本文字がすらすら書けるようになれば合格できます。まずは6級にチャレンジしてみませんか!
 
 

速記士への道(体験談)

 
趣味が高じて・・・

技術は、若い人ほど体が早く覚える。30歳になって始めた私は、技術をマスターするにはハンディがあるけれども、そのハンディの分だけ米粒をたくさん食べ、人の言葉を耳にしているはず。 それでカバーしようと先達にくっついているうちに、趣味が高じて、いつの間にか速記の世界に入ってしまった。
さて、きょうはどんな人に、どんな言葉に出合うのか。
ただ言葉を写していくだけに見える作業、でも言葉は生き物ですから、それを生かすように記さなければいけない。
10人の話し手がいれば、10人の世界があって、速記者はそのいずれの世界を見ることができる。「速記なしには生きられない」などと、キザなことは言わないにしても、そこから得るものはいっぱいあって、おもしろい。

(社)日本速記協会会員 中部速記センター1級速記士 太田まり

私の速記

高校を卒業したところ、あまり人がやっていないことを勉強してみようと興味本位で速記を始めました。平仮名や片仮名、もちろん漢字よりもうんと簡略化された文字を覚えるのは大変だったけれども、速記文字を書ける速度が少しずつ上がり、人が話す速度で記録できるようになると楽しくなってきました。
プロの速記者に求められるのは、「速記ができる」こと以上に、政治・経済・土木・建設を初めさまざまな分野の専門用語を含めての国語力であり、常に「勉強」と「緊張」の毎日ですが、議会や審議会、講演会、株主総会等々でいろいろな世界の人のいろいろな話に出会える仕事はおもしろいと実感しています。

株式会社中部速記センター 代表取締役 山田早苗
(社)日本速記協会会員 中部速記センター1級速記士 栄中日文化センター講師 

「学ぶ磨く」中日文化センター訪問 (中日新聞)より

究める「関西大学速記部」早口の講義でも楽チン

演説や討論を独特の符号に置き換えながら素早く書き取る速記は、逆風にさらされている。 採用してきた議会や裁判所が次々と、音声自動認識システムなどを導入しているからだ。 そんな時代になぜ、速記のサークルに入るのか。
主将で3年生の森川達樹さん(21)によると、ほとんどが未経験者。先輩に誘われたのがきっかけで興味を感じて始め、やがてはまる人が多いそうだ。「速記の符号を覚えることは語学を学ぶ楽しさに通じ、速さを追求するゲーム的な要素もある。みんなすぐに熱中します」

関西大は、年2回開かれる全日本大学速記競技大会で38連覇中の強豪だ。
平日の昼休みと、週4日は放課後も練習している。先輩が読みあげる文章を速記しては通常文に戻す、地道な作業を何度も繰り返す。 当初は毎分40字ほどを書くのがやっとの新入生も、1年後には140~200字を書けるまでに腕を上げるという。 そうなれば、教授がどんなに早口でもノートをとるのは簡単。接客のアルバイトでは、一度に多くの注文を受けても 間違えずにメモできる。実生活にも結構、役立つのだ。

<メモ>創部は1954年で、部員は男子21人、女子25人。 高校時代はバスケットボールや剣道など運動部に入っていた人も多く「初心者も大歓迎」(森川主将)。 春季全日本大学速記競技大会に、39連覇をかけて出場する。
写真:合宿先の京都府の旅館で速記を練習する部員ら 森川達樹主将提供
2007年05月23日

Mさん 速記技能検定1級に合格

Mさんは、2006年11月26日に行われた名古屋検定会場で受験し、見事1級に合格した。そして、錦上花を添える「優秀賞」のおまけまでついた。名古屋の地で1級に挑戦すること4回目の快挙である。

Mさんは、大阪で2級に合格後しばらくして、2005年9月に大阪から単身名古屋にやってきた。当社で速記業務にかかわりながら、多忙な仕事と格闘すること1年と5ヶ月、かたわら中日文化センターでは、他の生徒たちとともに学びながら、二足のわらじを履いてきた。その間、一言の愚痴も、一度の弱音を吐くこともなく速記の仕事をたくさんこなしてきた。

もちろん、豊富な知識と数多い現場体験を生かして、完全に近い仕事を生み出すには、まだまだ多くを学ばなければ ならないだろうが、しかし、その芽は既に、事務所内で他の先輩たちの仕事ぶりを多々見聞してきた1年半で十分だと 信じている。1級合格の価値とは、その貴重な他人からの贈り物を自分のものとする能力も含んだものと解している。

Mさんが、仕事や我が人生に向かって精進することは、それだけ他者へのいい影響を含めた社会的貢献だと言えるだろう。それはとりもなおさず、仕事につながる広告塔となり、わが身をより高きに押し上げるパワーとなり、一見むだのように見える ことにどれだけ気を配ることができるかの完成度を測る物差しとなるであろう。

「久々の光のどけき春の日に/それにつけても金の欲しさよ」(紀友則)と歌われる、どこか一部(全部?)公務員の行状 を嗤う世相にあって、私たちは、「己より 優れた部下(後輩)に持ち 共に働く喜びを知る者 ここに集う」 (アンドリュー・カーネギー)ための努力は軽んじることなく仕事に注ぎ込むつもりである。

Mさんの1級合格を喜ぶ私たちの気持ちにかえて、ここに『細根良樹』という言葉を贈ろう。
「見えない部分に張り巡らされた神経の細やかさで木(人)の強さがわかる」
木となってくれることをみんなが心から願っている。
2007年1月吉日 (株)中部速記センター 田邉則男・職員一同

北 千秋さん 速記技能検定1級に合格と「協会優秀賞」受賞

北 千秋さんは、2008年9月から (株)中部速記センターへ入社し、速記の仕事を手伝いながら、速記技能検定1級合格を目指して勉強を続けてきた。先輩であるM子さんに次いで二人目である。

初めのころは一進一退がしばらく続いていたが、そのうち軌道に乗り出した様子だった。昨年9月に当社に入社してから、速記技能検定(中根式で)1級に挑戦すること4回目で1級をクリアし、協会優秀賞まで手中にした。その間わずか9ヶ月(2009.5 名古屋)だった。そのうち1回(1月)は名古屋会場での受験ができないために、大阪の検定会場まで出かけていく熱の入れようであった。

私はそれを見ていて「これは案外早く合格するかも」と口には出さなかったが、ひそかに期待し予想を立てていた。指導や助言に直接当たってくれた小島かずえ先生が、気長く穏やかにサポートしてくれたのが、本人のやる気を奮い立たせる大きな原動力となったのだろう。
山田早苗先生には、他の生徒さんたちへの指導や助言、そして仕事を通じた指導に当たっていただいた。
またMさんは、北さんと同じように仕事のかたわら勉強、検定合格、仕事へというパターンを踏んだ先輩として、一番身近で同じ経験をした者の同志として、北さんにとって心強い先輩であったはずだ。

まだ仕事の本質を自分のものとするには、これからの精進と努力にまつよりないのだが、自分の周りにこれだけ長い経験と 幅広い体験を持った実務者がいるという幸せは、他社ではまず得られないはずだ。
しかし、ただキーボードで文字を入力しているだけでは、手書きほど脳は活性化していない。便利な世の中ほど、脳への環 境は悪化している今日である。脳環境を生き生きと活性化させ、持続させることができれば仕事は向上する。
とまれ、私たちは速記の職人として仕事を続ける限り、勉強の途絶えることがあってはならぬ。
「よい仕事をしていれば、 だれかが必ずどこかで見ている」と言われることを信じて、これからもみんなで一回りも二回りも大きくなるために、勉強しながら一層頑張って生きていこう。「勉強した者に共通する能力は、理解力と想像力、そして表現力である」ことを目指して。

マッチ擦る つかのま海に霧深し 身捨つるほどの祖国はありや (歌人:寺山修司)                               
使い捨てカイロのごとき給付受け 身捨つるほどの祖国を持たず
2009年6月30日 (株)中部速記センター職員一同

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